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「俺はいつも、失敗ばかりのダメ人間だ」
「私は本番に弱いから、入試本番でもきっと失敗してしまう」
今回は、皆さんのこのような悩みに応えていきたいと思います。
勉強していても、思うように結果が出ない時、このようなネガティブ志向にとらわれる人が後を絶ちません。
ネガティブ思考は、知らず知らずのうちに自分を追い詰め、ときには、机に向かうことさえ難しくさせます。
ネガティブ思考はまさしく、勉強する皆さんにとって共通の敵です。
というわけで今回は、
- ネガティブ思考が生まれる原因
- ネガティブ思考パターン全10種
- ネガティブ思考の改善法
この3点についてお話しします。
特に思考パターンは1つでも当てはまってたら要注意です。
この記事を読むことで皆さんのネガティブ思考を打ち消せるので、ぜひ最後まで目を通してみてください!
目次
ネガティブ思考が生まれるたったひとつの原因
そもそも、なぜネガティブ思考は生まれるのでしょうか?
結論から言うと、ネガティブ思考を生み出す原因はズバリ、「認知の歪み」です。
「認知?歪み?どういうこと」
と思う人がほとんどだと思いますので、最初から説明していきます。
「認知」とは、出来事に対して浮かんでくる考えを指します。
たとえば、受験勉強をしている最中、集中力が切れてしまったとき、「仕方ない。一旦休憩を挟んでから頑張ろう!」と考えるのと、「集中力が続かないなんて、自分は何て駄目な奴なんだ」と考えるのも、どちらも認知と言えます。
認知が歪んでいると、今挙げた例のように、目の前の出来事をネガティブに捉えてしまい、自分の精神状態に悪影響を与えてしまいます。
そして、認知の歪みが大き過ぎると、うつ病や不安障害など、精神疾患の原因にもなります。
今では、「認知の歪み」の存在は、精神医学や心理学の世界では一般常識となっていますが、それを研究し、世に広めたのが、アメリカ人のデビッド・バーンズ博士です。

ちなみにバーンズ博士は、スタンフォード大学の准名誉教授も務めています。
そして、バーンズ博士は研究の結果、認知の歪みが、大きく分けて10パターン存在することを明らかにしました。
この認知の歪み10パターンは、今後の受験生活を送っていく上で、ぜひとも皆さんに知っておいて欲しいポイントです。
なので、次の項目で、具体例を挙げながら、分かりやすく解説していきます!

ネガティブ思考のパターン10個を一挙解説
ここからは、ネガティブ思考を生み出す、認知の歪み10パターンを紹介します。
これから紹介するひとつひとつの認知の歪みに、自分が当てはまっているかどうか注意しながら、話を聞いてもらえればと思います。
ただ、いずれかの認知の歪みが、自分に当てはまっていたからと言って、落ち込んだりする必要は全くありません。
というのは、人間なら誰しも、多かれ少なかれ必ず認知の歪みを持っているからです。
自分の認知の歪みを知ることは、あくまでも、自分を変える前向きな第一歩です。この点だけは、絶対に覚えておいてください。
では早速、認知の歪み10パターンを紹介していきます。
①白黒思考
認知の歪みの1つ目は、「白黒思考」です。
「白黒思考」とは、白か黒か、善か悪か、0か100か、といった風に、物事を二者択一で判断してしまう考え方です。
具体例を挙げると、「志望校に合格するかしないか。その結果で、自分の価値が決まる」。
あるいは、「自分に小言をいう教師は全員悪。言わない教師だけが善」といった考え方です。
世の中の大半の物事は、0か100かといった風に、単純に割り切ることはできません。
にもかかわらず、善悪二元論的に自分や他者を判断すると、自分を徹底的に責めたり、他者と衝突してしまったりと、強い生き辛さを抱えることになります。
なので、白黒思考に陥りがちな人は、中間のグレーにあたる考え方を持つことが、何よりも重要になります。
先ほどの例を用いるなら、
「もし志望校に落ちたとしても、人として駄目なわけじゃない。目標に向かって積み上げた努力は、絶対に無駄にならない」
といった風に、第3の考え方や折衷案を持つことを大切にしましょう。
②べき思考
2つ目は、「べき思考」です。
これは一言でいうと、どんな状況においても、「~すべき」、または「~しなくてはならない」という考え方を持つことです。
具体例を挙げると、「自分は受験生なんだから、熱を出しても勉強すべき。寝る間も惜しんで勉強すべき」といった感じです。
「べき思考」に捉われていると、今の例のように、心身共に自分を追い込んだり、あるいは、「参考書はネット評価の高いものを使うべき」と思い込んで、自分に合わない参考書を無理して使い続けてしまうなど、自分自身を不合理でがんじがらめにしてしまいます。
なので、「べき思考」に陥っている人は、「~すべき」といった表現を日常生活で使わず、代わりに「~した方が良いけれど、必ずする必要はない」といった言い方に修正してみましょう。
普段の言葉遣いを意識的に改めることで、認知の歪みを修正するというアプローチは、心理療法の現場で用いられている手法なので、ぜひ試してみてください。
③行き過ぎた一般化
3つ目は、「行き過ぎた一般化」です。
これは一言でいうと、「1度や2度起こっただけの悪い出来事が、今後も繰り返される」と思い込んでしまうことです。
例えば、「非効率的な学習計画を立ててしまった。次にまた学習計画を立てても、きっとロクでもない計画になるに違いない」といった思い込みになります。
1度の失敗が、この先も繰り返されると思い込めば、身動きが取りにくくなったり、やる気を失ったりして、自分の可能性を狭めてしまうことになります。
ですが、特に受験生の場合、勉強面で失敗するのは当たり前のことです。
むしろ、失敗から学べると考えて、日々勉強法を改善していく姿勢でいるほうが、精神的負担も少ないし、何より大きな成長を得ることができます。
なので、「行き過ぎた一般化」をしがちな人は、
「一度失敗したからといって、これが絶対に繰り返されるわけではない。むしろ成長のチャンスだ」
という認識を持ち、日々の勉強に臨んでもらえればと思います!
④心のフィルター
4つ目は、「心のフィルター」です。
これは一言でいうと、物事全体のうち、悪い部分だけに目がいく」という認知の歪みです。
具体例を挙げると、「模試で目標の点数に1点届かなかっただけで、自分の努力を全否定し、絶望する」といった感じです。
まさしく、暗い色のフィルターをかけてものを見るように、何も何かもが真っ暗に映って、良い部分を全く認識できなくなる、という状態です。
なので、自分の心にフィルターがかかっている人は、意識的に物事の良い部分に目を向ける習慣をつけましょう。
先ほどの例を用いるなら、
「目標の点数には届かなかったけど、足りなかったのは1点だけ。そこまで出来た努力を、まずは認めよう」
といった感じです。
受験生の場合、切羽詰まった精神状態だと、出来たことより、どうしても出来なかったことにばかり目がいきがちです。
なので、自分が出来たことを正しく評価すること、自分を褒めることを日々心がけてください。
⑤マイナス思考
5つ目は、「マイナス思考」です。
これは一言でいうと、「良いことを悪いことにすり替える」という認知の歪みで、一般的に言われるマイナス思考とは、意味合いが大きく異なります。
例えば、クラスメイトが「最近お前、めっちゃ勉強頑張ってんじゃん!」みたいに褒めてくれたとき、
「俺を褒めて油断させて、勉強時間を減らそうと企んでるんじゃないか?」
みたいに心の中で疑ってしまうみたいな感じです。
「マイナス思考」に陥ると、良いことでさえ、まるで悪いことのように感じられてしまうので、日常生活を送ること自体、苦痛になってしまいます。
なので、「マイナス思考」に陥りがちな人は、まずは頭の中であれこれ悪い想像を巡らせないようにしましょう。
そして、周りの言葉や起きた出来事を、素直に受け取ることを心がけてください。
⑥結論の飛躍
6つ目は、「結論の飛躍」です。
これは、「心の読み過ぎ」と「深読みの誤り」という2つのタイプがあります。
具体例を挙げると、恋人にLINEを送って既読スルーされたとき、「自分は嫌われてしまったんだ」と、十分な根拠もなく思い込む。これが“心の読み過ぎ”です。
そして、「恋人に嫌われたみたいだし、自分からは、もう二度とLINEを送らない。きっと別れる日も近い」と、先回りして予防策を張ってしまうのが、“深読みの誤り”。
結論の飛躍は、他者や未来に、一方的に自分の不安を押し付けているから生じるものです。
なので、「結論の飛躍」をしがちな人は、「何を根拠にそう結論づけたのか?」と冷静な心で自分に問う姿勢を忘れないでください。
それさえ忘れなければ、「何の根拠もない思い込みだった」と気づける場面が増えてくると思います!
⑦拡大解釈・過小解釈
7つ目は、「拡大解釈・過小解釈」です。
これは一言でいうと、「自分に厳しく、他者に寛容」といった認知の歪みです。
例えば、ある野球部員が、試合でエラーをした仲間に、「気にするな、絶対大丈夫!」と言って励ますとします。
でも、いざ自分がエラーを犯すと、「自分は無能だ。仲間の信頼を失った」みたいに考えて、徹底的に自己嫌悪に陥る、といった感じです。
これは俗にいう、ダブルスタンダードというものです。
今の例だと、仲間のエラーは許されるのに、自分のエラーは許されない、という矛盾した評価基準を持っていることで、苦しみが生まれています。
なので、自分に厳しく他者に寛容な人は、同じ基準で、自分と他者を評価する、という一貫性を持つことが大事です。
基本的には、他者に対する基準のほうが適切で、自分に対する基準が歪んでいるケースがほとんどです。
⑧感情的決めつけ
8つ目は、「感情的決めつけ」です。
これは一言でいうと、「自分がこう感じているから、現実もそうだと決めつける」という認知の歪みです。
具体例を挙げると、早朝学習をしようと決めていたのに、大寝坊したとき、「最悪な気分だ。もはや起き上がることは不可能だ」と考えて、本当にその通り、いつまでも布団の中にい続ける、といった感じです。
でも実際は、大寝坊したって、飛び起きて勉強を始めて、失敗を挽回することは可能なはずです。
にもかかわらず、自分の感情が、真実の証拠のように信じ込み、最悪のシナリオに突入してしまうのが「感情的決めつけ」です。
ネガティブな感情は、物事の真実を覆い隠し、人を誤った方向に導いてしまいます。
だからこそ、ネガティブな感情に激しく支配されたときは、一度立ち止まってみてください!
そして、「今の自分は、本当に自分が望んでいる行動が出来ているだろうか?」と冷静に問いかけて、軌道修正をしてください。
⑨レッテル貼り
9つ目は、「レッテル貼り」です。
これは一言でいうと、「ネガティブな自己イメージを、完全に固定化してしまう」という認知の歪みです。
具体例を挙げると、「非効率的な学習計画を立ててしまった自分は、受験生として終わっている」といったイメージの固定化です。
この「レッテル貼り」は、既に紹介済みの「行き過ぎた一般化」が、より深刻化したものだと言われています。
「一度の失敗を、この先も繰り返すに違いない」といった思い込みが進んで、「一度失敗した自分は、無能で価値がない」という風に、人格否定にまで走っている状態が、「レッテル貼り」です。
自分にネガティブなレッテル貼りをしている人は、「客観的な事実だけを抽出する練習」が有効です。
もし、「非効率的な学習計画を立ててしまった自分は、受験生として終わっている」とレッテル貼りしているなら、客観的事実にあたるのは「過去に自分が非効率的な学習計画を立てた」という部分だけです。
受験生として終わっている、なんて決めつける根拠はどこにもないし、効率的な学習計画を立てられないなら、それが実際にできるよう計画力を改善すれば、何も問題はありません。
客観的な事実に着目することを、常に心がけましょう。
⑩個人化
10個目は「個人化」です。
これは一言でいうと、「自分にコントロールできないネガティブな結果を、自分一人の責任だと感じる」という認知の歪みです。
例えば、「体育祭で負けてしまったのは、自分の運動神経が悪いから」、あるいは「登校中、突然雨が降ってきたのは、自分が雨男だから」といった風に感じてしまうことです。
体育祭のように、団体成績で勝敗が決まる場合、特定の一人だけに敗北の責任がある、なんてことは、基本的にはないと思います。
ましてや、一個人が天候に影響を及ぼすなんてことは、さらにあり得ない話です。
にもかかわらず、自分に責任があると思い込むのは、非常に心苦しいことです。
なので、自分にコントロールできないネガティブな結果に直面したときは、状況が悪かったとか、運が悪かっただけ、といった風に、自分とは切り離して、原因を捉えられるようになりましょう。

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ネガティブ思考を改善する方法
ここまで、ネガティブ思考に陥る原因とそのパターンについて紹介してきました。
では、ネガティブ思考から脱却するにはどうすれば良いのでしょうか?
結論から言うと、「紙に書き出すこと」です。
より具体的に言うと、「問題が発生した状況と、そのとき感じたことを紙に書く」という作業が出発点になります。
実際の例はこのような感じになります。
今日、模試を受けた際、日本史で得意分野が出た。
その後、自己採点したら、その得意分野でケアレスミスを犯していた。
【そのとき感じたこと】
きっとこの先も、初歩的ミスを犯すんだろう。
自分は受験生失格だ。
こんな風に紙に書き出したら、次は自分の感じたことの中から、認知の歪みを見つけ出してみましょう。
皆さんもぜひ、探してみてください。
自分は受験生失格だ。 ⇒ 白黒思考・レッテル張り
そして、ケアレスミスを犯しただけで、自分は受験生失格だと決めつけるなんて、あまりにも極端だったし、自分で自分を追い込んでいた。
そして、今実演してみせたのが、「認知療法」と呼ばれる心理学的治療法の一例なので、ぜひこの機会に覚えておいてください。
改めて、「認知療法」の流れをおさらいします。
- 問題が発生した状況と、そのとき感じたこと紙に書く
- 認知の歪みを発見する
- 認知の修正する
他にもネガティブ思考の解消法について知りたい方は、こちらも参考にしてください!